2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

高野佐三郎・高野泰正共著『剣の気魄』を買った染谷常雄

『剣の気魄』は高野佐三郎・高野泰正共著、協同公社出版部、昭和17年11月発行。手元のものは18年2月の再版。 17年6月の序は高野靖斎とあるので、佐三郎のものとわかる。前年12月の開戦以来の戦果を特筆する。 日本天皇は世界人類の王者として君…

『博物館の少女』に出てくる国家神道

『博物館の少女 怪異研究事始め』富安陽子著、偕成社、令和3年12月発行、を拝読しました。舞台は明治16年の東京。大阪から上京した古物商の娘、花岡イカルが偶然と運命に導かれて上野の博物館で手伝ひをすることになり、台帳と実物を調査。黒手匣がなく…

野原剛堂が世話をした富田弥平と家族たち

続き。『随筆 地方記者の生涯』には地元秩父出身の議員、荒舩清十郎、疎開に来た彫刻家、北村西望との関はりも記される。しかしここで特に注目するのは、富田弥平に関する記述。 彼は学校卒業後大隅公爵の用心棒となり或は台湾総督田健次郎の食客となり後大…

野原剛堂が信奉した行者、村松健治

『随筆 地方記者の生涯』は野原剛堂著、発行者不明、昭和44年12月発行。本名は野原広仲。明治21年12月生まれ。大正3年4月から埼玉新聞秩父支社長を務め、朝日新聞、産経新聞などの通信員も兼務した。 雑誌の埼玉民論、大秩父などを発行し、秩父に…