2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

現代日本右翼の知的水準

純真朴訥の青年愛国者 昨年、例の安保闘争で、左右両翼が街頭で激突した時のことである。ある右翼団体から、街頭デモに駆り出された一青年が、運悪く警視庁に捕えられて、その闘争参加の理由や思想根拠の問題等について、型通りの尋問を受けたのである。 と…

3000対6

続き。 突然、三〇〇〇人の隊列の中に、ガタガタのトラックが突っ込んできた。鉄カブトをかぶった青年六人が乗っていた。彼らはメガホンを手にしていた。右翼、国粋主義者、赤尾敏氏氏所属の突撃隊だった。自殺するつもりなのか?三〇〇〇人の大洋の中へ、た…

なぜ5人はおぼれなかったか

『一億人のアウトサイダー‐新しい挑戦者日本』(ハンス・w・ヴァーレフェルト著、出水宏一訳、東洋経済新報社、昭和44年12月発行)。著者は1928年西ドイツリューデンシャイト生まれのジャーナリスト。16章のうち一章が「組織された右翼」。 赤尾氏はアデナウ…

指圧を奨める高須芳次郎

現在は、日本主義時代である。この時代に当り、医学もこれに順応して、その内容を変革しなければならない点が多々ある。(略) 日本人は、明治維新以来西洋のものを舶来舶来といつて何んでも崇拝した。それで西洋医者が物々しく聴診器をあてて診察するが、実際…

日本の孔子、江藤大吉

続き。福永雄作「夢に生きぬく支那浪人」といふ記事に出てくるのが支那浪人、江藤大吉。昭和18年夏に訪問。郷里が同じ豊前だったため、記者はその名を聞くと、小さい頃に聞いた三羽烏といふ言葉を思ひ出した。一人は漢学者の恒藤鱗次、一人は社会評論家にな…

第三国人に「覚悟シテイロ」と云はれた岸芳一記者

暴圧にも屈せぬ/記事に強い信念 終戦直後の第三国人が猛威をふるったヤミ市全盛時代、ヤミ市一掃に乗り出した大阪の鈴木警視総監を第三国人が暗殺しようとして未遂に終った事件を岸記者がスクープしたときのことである。 共同通信の記事は参考程度に取扱う…

日活演芸館支配人、浅井覚吉

長万部あたりにて、日活演芸館支配人、浅井覚吉なる人同車されて居り挨拶に来り大いに神聖運動を礼賛し「自分は昨日函館を出発する積りであつたが御一行がこの汽車に乗られる事を知つて同車せんと一日延ばしたのである。過日頭山満先生に逢つたがあの偉い頭…

雲雀が好きな藤澤清造

雲雀は、僕の好きな鳥の一種である。僕は、空高く飛びながら、玉をころがすやうなリズムで以て囀つてゐる雲雀の声を耳にすると、沈みがちの僕のこころも、高く上へあがつて来るからである。これは、秋の夜更けに鳴く梟の声を耳にすると、どう心驕つてゐる時…