2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

下山京子に求婚した野依秀市

続き。豪傑飯屋に続いて「美人記者の料理店」で紹介されてゐるのが元新聞記者、下山京子とその築地の料理店、一葉。鼓を持った写真もある。 『実業之世界』記者に対する下山の受け答へは粋なものばかり。 『私はもう噴火しない死火山ですよ、さらりと過去の…

馬場譲が開いた豪傑飯屋「気安野」

『実業之世界』大正2年3月1日号(第10巻第5号)に、「馬賊式の豪傑飯屋」といふ記事が載ってゐる。 神田駿河台の一膳飯屋、「気安野」は、5銭で腹いっぱい飯を食へる。欄間には、頭山翁と観樹三浦梧楼の書があるが、それだけではない。 振つてゐるのは…

伊藤友治郎「この種のものを名づけて銅臭仏といふのである」

今日も賑はふ神保町は古書とカレーの街。 スマトラのカレーのお店は靖国通りにあるのでわかりやすい。 この店にカレーを教へたのは長野出身の伊藤友治郎。南洋研究家で龍渓書舎から伊藤編の『南洋調査』が復刻されてゐて、略歴もある。これを読むととても怪…

河野一郎に挑戦した倉地武雄

『河野に挑戦・一年半』(言論時代社、昭和39年11月)は倉地武雄の著。倉地は元朝日新聞記者で山形支局、政治記者、従軍記者の経験がある。神奈川在住で、河野一郎の地元。河野も朝日新聞にゐたので先輩後輩にあたる。 月刊雑誌『言論時代』のち旬刊新聞…