2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

明治神宮参拝拒否報道で中国に渡った小坂徳三郎

『わたしの二十歳』は扇谷正造編、旺文社新書、昭和43年1月初版、48年12月重版。42人の執筆者が二十歳の頃の出来事を語る。本や読書にまつはる話も多い。 坂西志保は学校を追放され、図書館で手あたり次第に読んでゐた。エジソンの伝記で、エジソン…

山田忠正「一大国際歓楽境をつくれ」

『東京公論』は大東京協会発行。昭和9年8月号は第6年第8号。廃娼問題特輯がある。 主幹の山田忠正が「吉原、洲崎を解消し新たに一大国際歓楽境地区をつくれ」を書いてゐる。 山田は売笑婦そのものはなくならないといふ。 極言すれば、売笑婦を無くすれば…

工藤茂三郎「天皇は即ち太陽なり」

『日本之由来』は」工藤茂三郎著、中陽館発行、大正6年4月発行。17ページの小冊子。第1章「大日本之由来」、第2章「明道之要旨」からなる。 工藤は徳島の人。天児屋命の子孫といふ。独自の暦、中正暦で知られる。 明治天皇は五箇条の御誓文で「天地の…

乾政彦「七には強く何物かを暗示するらしい力がある」

『七を貫く』は乾政彦著、乾法律事務所発行。昭和11年11月発行、12年1月再版。表紙には磨磋秘庫叢書ともある。マサヒコと読むのだらう。 乾はある日、友人の江橋活郎から『辯護士道の七燈』といふ本を贈られた。英国判事のエドアード・パリーが書い…