2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

横松宗「これらの問題はもっと究明する必要があろう」

横松宗『一九四五年―上海』は大分の『邪馬台』70・71号の抜刷。昭和59年発行。 横松は大正2年生まれ、八幡大学学長。魯迅や福沢諭吉の研究者。戦時中は国策会社の中支那振興株式会社勤務。この冊子はその頃の上海や日本の様子を描く。産業課に属し、…

小坂藤若「鎌倉たるものちょっと浮ばれないだろう」

小坂藤若『随筆 あとの鴉』は昭和45年11月刊の自費出版。 年譜によれば小坂は明治28年1月、鎌倉生まれ。本務の八雲神社のほか、11社を兼務する神職。神奈川県神社庁副庁長、のちに顧問。鎌倉市助役も務めた。 書名に随筆とあるが、全202頁のうち…

真壁宗雄「要は日本を再建したいことだけだ」

続き。『日本人ここにあり』には、写真は著者近影しかなかった。『別冊 実話特報』双葉社、昭和37年7月号(6巻7号)では「当代怪物列伝 人間タンク再び始動す!」で真壁宗雄を6頁にわたって取り上げる。動きのある真壁宗雄の写真が沢山掲載されてゐる。 …

大日本帝国残存政府内閣総理大臣のつもりだった真壁宗雄

『日本人ここにあり 野人真壁宗雄の生態』は篠田五郎編、平成3年6月、真壁宗雄自叙伝刊行会発行、岩波ブックセンター製作。序文は元日本経済新聞政治部記者の大竹央。 当時存命だった真壁宗雄の生涯をまとめた本。初めは篠田が取材旅行をして多田駿陸軍大…