2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『警察協会雑誌』を読んでゐた谷口雅春

文書伝道に力を入れ、紙の宗教ともいはれた生長の家の谷口雅春。出版にまつはる逸話も遺る。 『生命の教育』昭和12年2月号の『日本人型と張学良型』には初期の熱心な信者、H氏が出てくる。H氏はいつも『生長の家』のバックナンバーを風呂敷に包んで持ち…

「クスリは星、政治は比佐」の比佐昌平

『日本雄弁家名鑑 現代名士推薦』は『雄弁』昭和10年4月特大号の付録。創刊25周年記念。青木得三から鷲澤與四二までに故人44人を加へた420人の雄弁家が紹介されてゐる。 特色の一つは紹介文の中に、弁論の様子を盛り込むやうにしたこと。もう一つ…

古澤幸吉「蘭花凋落 干那開く」

『古澤幸吉自叙伝 吾家の記録 村上・厚岸・東京・ハルビン』は昨年5月発行の、古澤幸吉(北冥)の自叙伝。中を読むと、三浦梧楼の書生として閔妃事件に立ち会ったとか、二葉亭四迷と露和字書を編纂したとか、話題がだいぶ古い。 年譜によると古澤は明治5年新…