2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

杉田有窓子「その際にお伴を仕りたい心境である」

『天の窓 杉田有窓子詩文集』は東海日日新聞社、昭和47年1月発行。序は宇垣一成。杉田は明治40年豊橋生まれ。同社の前身、東三新聞を創刊した。戦後間もなくからのものをまとめた随筆は2段組みで情報量が多い。岩下壮一神父を描いたもの、財団法人光明…

横井時常「悪い縁起はない」

『ツキをよびこむ 縁起の本』は横井時常著、すずらん書房発行。昭和50年5月15日初版発行で手元のものは51年7月30日の5版。カバー装幀高橋雅之、本文イラスト上田武二。 手元のものは献呈の和歌付き。「吾が言葉校正もみずなりしふみ後の祭りとな…

林銑十郎「大部分がインチキだねえ」

『孝子・林銑十郎』は鍋田勇吉著、光輪閣、昭和45年9月発行。光輪閣叢書6。縦長でビニール装。著者が直接体験したことを中心に、林銑十郎の姿を生き生きと描いた。70頁と分量は多くないが、どの逸話も公式には伝はらなさうな裏面史ばかりで面白い。 …

佐伯郁郎「詩は燃焼した感情の頂点をとらへたものである」

『みくにの華』は大日本傷痍軍人会発行の機関誌。月1回発行の12頁建て。傷痍軍人へのお知らせや相談欄などがあり、桜井忠温が読み物を寄せたりしてゐる。 文苑のページでは俳句と短歌と詩を募ってゐる。選者はそれぞれ水原秋桜子、杉浦翠子、佐伯郁郎。 大…