2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

吉田秀雄「正力、前田の爪の垢を煎じて飲め」

『新聞時代』は新聞時代社発行。昭和33年3月発行の第7集は3巻1号。前田久吉が作家の川口松太郎と対談してゐる。題して「新聞の鬼“前田久吉”」。川口の質問に前田が答へる形になってゐる。 東京進出について、次のやうに語る。 東京は政治の中心、大阪…

頭山翁「お鯉は女野郎だ」

『同行』は同行社発行、昭和29年11月号は第4巻第11号。発行編集兼印刷人は齋藤加世。常時執筆者として石橋湛山、西尾末広、大島豊、三木武夫の名がある。 随筆や引用などを載せてゐるが、特色はゴシップ集にある。52ページのうち23から50ページと…

西郷徳男「ピントはずれもいいとこでした」

『語りつぐ昭和広告証言史』は渋谷重光著、宣伝会議発行、昭和53年5月発行。表紙の文字の上部が切れてゐる。書名も凡庸だが、実際は『戦前戦中戦後 広告業界うらおもて』といったところ。広告業界の関係者の証言集で、現代とかけ離れた業界の様子を伝へる…

檜山御陵造営を請け負った大江功造

『大正乙女』は清水光子著、生野重夫発行、昭和61年5月発行。西武百貨店製作。故人の一周忌に際して、身近な人々に限って配布された。時代や人の切り取り方が巧みで舌を巻いた。小説の原稿は段ボールいっぱいにあり、校閲も入ってゐたといふが原文のまま…