2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

児玉誉士夫出版記念会の出席者たち

以前、帝国ホテルで開催された児玉誉士夫『芝草はふまれても』の出版記念会のことを少し書いたけれど、もっと詳しい記事があった。 昭和31年5月15日発行の『週刊読売臨時増刊 現代奇人怪物読本』は、グラフ頁は大藤信郎。近藤日出造が北村さよ、徳川夢…

山本有成「異端とは何の事ですか」

『我が父の面影』(昭和6年10月発行、山鹿旗之進編)は山本有成の生涯をまとめたもの。安政2(1855)年生まれで、昭和5(1930)年10月19日に亡くなった。 父は津軽藩士の坂巻並衛。江戸に生まれて一旦弘前に行き東京に戻り、名古屋外国語学校、東…

早川雪洲「勝つチャンスは、一度か二度は必ずある」

『如是々々』は昭和63年2月刊、「宮川隆人喜寿出版を祝う会」が発行者。確かに手元のものには、喜寿を迎へた宮川隆人が献呈署名を書いてゐる。公的機関の所蔵が殆どなく、近親だけに配布したらしい。 しかし受け取って読んだ人は何を思っただらうか、宮川…

力なき女なれども‐千家照子『朱櫻』のこと

千家尊建は旧名を鐵麿といひ、渥美翁や満川亀太郎、西川光二郎、田尻隼人らの聖日本学会に加はり、日本主義運動に携はった。その妹が千家照子で、昭和7年1月に37歳で帰幽した。歌集『朱櫻』は生前の昭和5年に出雲詩社から刊行された。没後の昭和8年にそ…

下中みどり「これが男女同権か、あなおそろしや」

『みどりの日記』は下中弥三郎夫人、下中みどりの日記。昭和27年2月1日から書き始め、中断を挟みながら29年12月2日で終ってゐる。他界したのは翌30年1月26日。奥付けは3月16日になってゐる。 末尾に弥三郎の挨拶文がある。「内容も、相当に…