2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

危険思想に対抗した大河内翠山

『速記曼荼羅鉛筆供養――大河内翠山と同時代の速記者たち』は竹島茂著、つくば市のSTEP発行。上巻は平成16年7月、下巻は8月発行。下巻に人名索引。 上巻303ページ、下巻309ページ。分量も多いが、執筆にかけた時間も多い。著者は大正14年3月生ま…

中西元治郎「キリスト教は文明の障害」

続き。キリスト教を批判した大内青巒。しかしこれは遠い日本の仏教者が欧米の宗教を論じたもの。『大同新報』には渡米・滞米の経験者によるキリスト教批判も載ってゐる。中西元治郎「異教の国家の体性を傷ふの害恐る可し」(目次では中西元次郎「~害や恐る…

大内青巒の差別論

『大同新報』は大同団編輯局発行。第17号は明治22年11月28日発行。尊皇奉仏を合言葉に、宗教界の団結を訴へる。キリスト教を警戒し、攻撃もする。 「差別平等の理に依て尊皇奉仏の大義を論す」は大内青巒述、荒浪市平速記。 大内は外部からの疑問を…

萬里小路操子だった山岸史枝

衝撃の内容。 『まほろばの御沙汰 萬里小路操子姫の生涯』は小山啓子著、自分流文庫発行、平成27年8月発行。著者は代々続く宮司の家に生まれる。新聞に連載小説を執筆したこともある。 萬里小路操子は「までのこうじ・あやこ」。全3部のうち第1部が彼女…