2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

宮崎滔天に会った本荘幽蘭

『宮崎滔天全集』にはしっかりした人名索引が付いてゐる。本文に加へ解説も採録範囲なので、同時代人でなくても載ってゐる。ところがなぜか年譜は対象から除外されてゐるので、滔天と関係があっても、人名索引からは分からない人もゐる。 その一例。年譜によ…

アマラとカマラと谷口雅春

光明思想普及会発行の『行』は『いのち』の後継誌。総合雑誌風の体裁から、谷口雅春個人雑誌へと衣替へし、分量も薄くなった。 昭和16年8月号は結核予防特集号で、3月に神田結核予防会講堂で行はれた座談会が収録されてゐる。出席者は厚生省結核予防課長…

木谷新鸞「ジヤン拳は国体精神を現はす日本遊戯」

『モンペール』は定価10銭、本文42頁のパンフレット。教材社、昭和12年5月発行。表紙の「葉隠精神の一考察」は大木陽堂の執筆。 ほかにも修養や仏教の記事が掲載され雑誌のやう。しかし目次も巻号も明記がない。「モンペール」はフランス語で「お父さ…

柳原白蓮も支持した大真協会

『黒い宗教 その実態と悪の構図』(石井岩重、AA出版)は、いはゆる新宗教の暴露本で、金銭や人事問題を取り上げて、非道ぶりを指摘してゐる。帯の惹句には 現代をむしばむ邪教症候群 これでも信じますか! 不信の時代をあざわらうかのように現代にはびこる邪…

高佐貫長「活動写真も休養も戦争の一つ」

折口信夫が昭和18年3月に鶴岡八幡宮で行った座談会。その参加者に日蓮宗善行院住職の高佐貫長といふ人がゐた。 高佐貫長『国体信仰講座 第一巻』は、高佐が開いてゐた行道塾の講義録をまとめたもの。行道文庫発行、昭和17年12月8日発行。 端々に、な…