2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

中村孝也「内鮮融和は相互の必要である」

続き。中村孝也が国史教育でもう一つ改善したいことは、朝鮮について。 実に我が国史は朝鮮を除外しては正しく理解し得られないのであります。(略)そして学んで得るところのものは、朝鮮は政治的に独立力の弱いところであるといふことである。それは朝鮮の歴…

中村孝也「それは馬のたぐひでありませう」

『国史教育の改善』は中村孝也、啓明会、昭和11年8月発行。中村が国史についての意見、改善点などを述べる。時々、わかりやすい例へを交へてゐて興味深い。「歴史といふ学問の本質は婦人のやうなものであります」。 純然たる学門として成立つことをせず…

新渡戸稲造「陛下は如何なることをお考へになるだらうか」

『民間の節句 附民間信仰小史』は升味ゑきの著、教育研究会、昭和10年10月増訂再版。序文は下田次郎で、著者が岐阜高等女学校教諭として、また家庭を支へ、その上このやうな研究を成し遂げたことを称賛してゐる。研究の意義も説く。 科学よりも詩が事物…

嘉村信太郎「眼鏡は一種のインテリ美を与へて呉れることがあります」

『理容と衛生』は銀座の、美容と衛生社発行。雑誌の名前は理容で、会社の名前は美容。月刊で昭和12年6月号が第10巻第6号。大判20ページ。 嘉村信太郎医学士が「美容上から見た眼鏡」と題した見開き記事を書いてゐる。 眼鏡を掛けるのと掛けないのと…

山本白鳥「いずれ大きなこだまとなって響いていくに違いない」

『こだま 記念号』は児玉神社社務所、平成14年7月発行。児玉源太郎の生誕150年を記念したもの。内容は児玉将軍よりも、発行当時在任22年に及んだ山本白鳥宮司の足跡を振り返ったものが貴重。写真は町田敬二・飯塚友一郎両責任役員とのもの、葦津珍彦…