2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

中屋健一「あたら一生を棒にふるようなことも」

続き。『漫画読売』には他にも「ブンヤ・シリーズ」として、新聞にまつはる文章がまとめられてゐる。「婦人記者奮戦す」は鷲尾千菊の回顧記事。挺身隊になるのを逃れるため、仏教新聞社で宛名印刷や整理として働いてゐた。「仏教界のイザコザやら何やら、一…

火星からのスパイ、火野星平

『別冊 漫画読売』は読売新聞社発行。第4集は昭和31年9月発行。一コマ漫画、四コマ漫画、連続漫画、イラストと文章などさまざま載ってゐる。三島由紀夫の随筆や石原裕次郎の座談会などもある。 「空想小説 ぼくは火星人」の作者は横山隆一。大きな学生帽…

松村たけ「女子が作ったものだけで博覧会を開きたい」

『修身教育 子供演説』は斯波計二著作兼発行、学友館発兌、明治22年12月出版。子供の演説を集めたもの。…の筈だが、名前が日本桃太郎や甘井菓子郎、鞠子倒助(ころすけ)などとおちゃらけてゐる。著者が創作した架空の人物のやうだ。しかし発想は現代人…

本を売って遊ぶ金にした千家紀彦

『背徳の家の子 わが非行体験を告白する』は千家紀彦著、番町書房発行、昭和38年10月発行。ポイントブックスといふ新書シリーズの一冊。カバーデザインは芦立ゆうし。 副題の通り、著者が自らの非行を告白するものだが、主に青少年期まで。刑務所に入る…