山本白鳥「いずれ大きなこだまとなって響いていくに違いない」

 『こだま 記念号』は児玉神社社務所、平成14年7月発行。児玉源太郎の生誕150年を記念したもの。内容は児玉将軍よりも、発行当時在任22年に及んだ山本白鳥宮司の足跡を振り返ったものが貴重。写真は町田敬二・飯塚友一郎両責任役員とのもの、葦津珍彦とのもの、どれも鋭い眼光が印象的。エトキは山本宮司ではなく白鳥宮司になってゐる。

 来歴は白鳥宮司自身が語ってゐる。子供のころから江の島に遊びに来てゐたこと、大学でのボランティア活動、キリスト教との出会ひ、児玉神社宮司就任、荒廃した社殿や境内の復興などを記し、苦難の道のりをうかがはせる。

 誌名のこだまといふのは、「『江ノ島』という名の響きは私の心の中でこだましていた」など、児玉将軍の意味だけではなく、音の響きとしての意味でも使はれてゐる。白鳥宮司の詩の一節にもある。

児玉の社で捧げられた熱い祈りは、

いずれ大きなこだまとなって響いていくに違いない。

 飯塚が宮司紹介の一文を残してゐる。

 白鳥宮司は、常人には稀な霊感に恵まれ、これと経営の天才とを併せて、やがて廿一世紀の神社宗教の新天地が開かれることを、我らは期待する。いささかな試行錯誤や勇み足があっても、我らはむしろ「大過なく相務め」よりも、それを買う。

  白鳥宮司を支援する人たちは「宇史鳥羅(うしとら)」「白鳥の騎士団」を結成。神道講座の受講生たちは「白鳥先生から受けたものは、あまりに大きい」「先生の言霊の響きは、聞くものの魂を揺さぶり」「私にとっては聖なる存在です」など、感動と感謝の言葉をつづってゐる。

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