代々木でもらった『まごころ』第六巻第七号。明治天皇が明治38年に詠まれた御製「夏草」が載ってゐる。
國のため民のためには夏草の
ことしげくともつとめざらめや
それはいいのだけれどもその現代語訳が「国のため、国民のために、夏草が茂るように励みます」となってゐる。「ことしげし」の一語で「忙しい」、「ことあたらしい」「こと細か」のやうに「こと」と「しげし」の二語に分けると「特に茂ってゐる・繁茂してゐる」になる。どちらともとれるといふか、その二つをかけてゐる。「とも」は逆接なので、「夏草が茂るやうな忙しさだが、それにも負けずに努め励まう」といった意になるのではないか。
明治天皇が夏草のやうに励むといふよりも、明治天皇が夏草を相手に立ち向かふのではなからうか。
明治天皇と乃木大将の特別展。目玉は「明治天皇御葬列」であらう。ケースが二つあって、手前は1/500。人員が色ごとに分かれてゐて、ドミノ倒しのやうなものだと思へばいい。奥のケースが1/25で、こちらは特に葬列の中心を拡大したもので、顔や衣服が精巧に再現されてゐる。
そこで人名などを図録で確認しようと思っても、載ってゐない。特別展とジオラマは別扱いのやう。さうは云っても二つの間に仕切りがあるわけでなし。
図録に
、×対島→○対馬
×三宅鑑瀾 →○三宅観瀾
「三宅鑑瀾」は展示パネルもかうなってゐた。