頭山翁「不朽の文章は不朽の功業なり」

 河出書房の『宗教と学校』を見てゐたら、皇學館が興学館になってゐた。皇學館は学校のうちに入らない、若しくは神道は宗教ではないといふ底意がある、はたまた皇の字が目障り――といふわけでもなからうが、題名と内容が題名と内容だけに校正はどうなってゐるのかと思はないでもない。
 『本郷』のあとがきでは神饌が神餞になってゐた。神宮の本も沢山出してゐるのに、へえと思った。
 そんなところに佐藤紅緑『英雄群像』(昭和17年10月、博文館刊)を開いたら、頭山翁の揮毫を目にした。 

 「不朽の文章は不朽の功業なり」。翁の仮名書きは珍しいといはれるが、これは是非部屋に掲げたくなる。